実験技術

きのこ栽培技術

キノコ科学研究所では薬用・食用キノコの栽培を、1963年から実施している株式会社岩出菌学研究所と提携し、研究対象となるキノコの安定した人工栽培や栽培技術の開発を行います。例えば、シイタケやナメコなどの木材腐朽菌は原木栽培やおが屑を用いた菌床栽培などの技術で、ツクリタケ(マッシュルーム)やヒメマツタケのような腐生菌は、堆肥を用いた方法によって容易に栽培を行うことが可能です。一方で、マツタケやトリュフ、ポルチーニ茸のような菌根菌は、現時点では安定的な栽培を行うことは困難です。そこで、キノコホルモンの探索などの研究成果やキノコ栽培室などの設備を、長年キノコの人工栽培を実施してきた生産者の技術と合わせることで、これまで栽培が困難とされてきたキノコの栽培技術の確立を目指します。